2021年11月30日

【プレスリリース】LeapMind、超低消費電力AIアクセラレータIP「Efficieraバージョン2」を発表

プレスリリース

バージョン1の導入実績と市場評価を踏まえ、より多くの実製品への適用に向けた製品完成度が向上

エッジAIのスタンダードを創るLeapMind株式会社(東京都渋谷区、代表取締役CEO:松田総一)は、同社が開発・ライセンス事業をしている超低消費電力AIアクセラレータIP「Efficiera」(エフィシエラ)のバージョン2(以下: v2)を発表しました。LeapMindは2021年9月にEfficiera v2ベータ版を公開し、今までSoCベンダーならびにエンドユーザの製品設計者など、多くの方々からベータ版の試用とフィードバックを受けてきました。Efficiera v2は、2021年12月から提供開始予定で、入手ご希望者は、こちらまでお問い合わせください。

Efficiera v1の実績及び v2の発表に際して、LeapMind CEOの松田総一は、次のように述べています。「昨年、商用版として正式提供開始し、Efficieraを多くの企業様にご評価いただき、2021年9月末までに国内8社とライセンス契約を締結しました。当社が、企業理念として掲げている「機械学習を使った新たなデバイスを、あまねく世に広める」が、v1の提供を通して着実に進んでいる手応えを感じています。今後も更なる技術革新、製品ラインナップ拡充によるAI普及に努めて参りたいと思います」

Efficiera v2は、v1の導入実績と市場評価を踏まえて、最小構成の回路規模はそのままに、より広い性能レンジへの対応と、より多くの実製品への適用が可能となる応用範囲を拡大し、製品完成度が一層向上しました。

Efficiera v2のコンセプト図 Efficiera v2のコンセプト

LeapMind取締役CTOの徳永拓之は、次のように述べています。「昨年のv1のリリース以降、”世界最高電力効率のDNNアクセラレータの開発”を目指して、設計・検証手法、開発プロセスの強化を図り、ASICやASSPでの採用にも応えられるよう、この「Efficiera」v2の開発を進めてきました。また、極小量子化技術のメリットを最大限に活用して頂くために、ディープラーニング側での推論学習モデルの開発も進めてきています。この両輪を使いこなす術を提供できることが、私たちリープマインドの最大の強みです」

Efficiera v2の主な仕様・特長

A.最小構成の回路規模はそのままに、より広い性能レンジをカバーし応用範囲を拡大

ハードウェア機能

  • MACアレイの多重化 + マルチコア化による性能スケーラビリティ、最大48倍
  • v2はCovolution pipelineの中のMACアレイの数をv1(x1、x4選択可能)の3倍にできるようにし、さらにコア数を4コアまで選択できるようにすることで性能スケーラビリティを拡大
  • 畳み込み・量子化に加えてSkip connectionとPixel Embeddingをハードウェア実行 1.Skip connectionはレイヤー数の多いCNN, convolutional neural networkでよく用いられる演算(v1ではCPU実行) 2.Pixel embeddingは入力データの量子化を行う手法
  • 同一構成のEfficiera 1と同等の使用リソース 1.規模の限られたFPGAデバイスにAI機能を実装できるからこそ価値を生み出せるアプリケーションが存在するため 2.LeapMindでは実用的なディープラーニングモデルの実行時間を分析した上で、慎重に追加HW機能を選択

SoCへのインテグレーション

  • AMBA AXIインタフェース 外部とのインタフェースには引き続きAMBA AXIを採用、ブラックボックスとして見た場合のインタフェースは従来同様、既存の設計からの移行も容易
  • 単一クロックドメイン

FPGAでのターゲット周波数

  • FPGAでの動作周波数も従来と同等、デバイスには依存するが150~250MHz程度が期待可能 1.256 GOP/s @125MHz (1コア) 2.~12 TOP/s @250MHz (2コア)
  • 暗号化RTLとして提供

B. 設計・検証手法を改善し、開発プロセスも見直すことで、FPGAだけでなくASIC/ASSPにも適用できる品質を確保

C. これまでLeapMindだけが行なってきたEfficiera向けのディープラーニングモデル開発を、ユーザが行えるようにする、モデル開発環境(NDK)の提供を開始

  • Efficiera用極小量子化DLモデルの作成に必要なコード・情報のパッケージ
  • GPU用ディープラーニングモデルの開発者であれば、すぐに活用可能
  • DLフレームワークはPyTorchとTensorFlow 2をサポート
  • 学習環境はGPU搭載Linuxサーバ
  • 推論環境はEfficiera搭載デバイス
  • LeapMindからサポートを提供

パートナー各社様からのコメント (50音順)

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社ロゴ あいおいニッセイ同和損害保険株式会社様 https://www.aioinissaydowa.co.jp/ あいおいニッセイ同和損害保険株式会社は、LeapMindによる「Efficiera v2」のリリースを心より歓迎いたします。当社はテレマティクス自動車保険のパイオニアとして極小量子化ディープラーニング技術゙を活用した商品・サービスの研究開発を進め、「CSV×DX」をキーワードに社会課題解決に資する商品・サービスを提供することで「安全・安心なモビリティ社会」へ貢献することを目指していきます。

EIZO株式会社ロゴ EIZO株式会社様 https://www.eizo.co.jp/ EIZOは、LeapMindによる「Efficiera v2」のリリースを心より歓迎いたします。チャレンジは続きますが、私たちの技術パートナーシップを結実させ、今後とも当社製品・システムを通じて、社会やお客様が抱えるさまざまな課題解決に寄与できるよう、努めてまいります。

Efficieraについて

「Efficiera」とは、FPGAデバイス上もしくはASICデバイス上の回路として動作する、CNNの推論演算処理に特化した超低消費電力AIアクセラレータIPです。量子化ビット数を1~2ビットまで最小化する「極小量子化」技術によって、推論処理の大部分を占めるコンボリューションの電力効率と面積効率を最大化するため、最先端の半導体製造プロセスや特別なセルライブラリを使用する必要がありません。本製品を利用することで、家電製品などの民生機器、建設機械などの産業機器、監視カメラ、放送機器をはじめ、従来は技術的に困難であった電力とコスト、放熱に制約のある小型機械やロボットなど、様々なエッジデバイスへディープラーニング機能を組み込むことができます。 製品公式サイトURL:https://leapmind.io/products/efficiera-ip/

LeapMindについて

2012年に創業したLeapMind(東京都渋谷区、代表取締役CEO:松田総一)は、「機械学習を使った新たなデバイスを、あまねく世に広める」を企業理念に、ディープラーニングをコンパクト化する極小量子化技術に強みを持ち、コンシューマエレクトロニクスや自動車産業など製造業中心に、150社を超える採用実績があります。また、次世代の情報端末を実現するためのキーテクノロジーを提供するために、その実現に必要なソフトウェアとハードウェア両面の開発に取り組んでいます。LeapMindの事業は高く評価されており、累計調達額は49.9億円に達しています(2021年5月現在)。詳細はこちらをご参照ください。

本社:〒150-0044 東京都渋谷区円山町28-1 渋谷道玄坂スカイビル 3F 代表者:代表取締役CEO 松田 総一 設立:2012年12月 URL:https://leapmind.io

 社名、ロゴ、文中の製品名はLeapMind株式会社の商標または登録商標です。  プレスリリース記載の情報は発表日現在の情報です。

お問い合わせ先 LeapMind株式会社 Efficiera事業部 広報担当 TEL:03-6696-6267 メール:pr@leapmind.io