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【LeapMind共同開発事業部インタビュー】お客様との共創によって機械学習プロジェクトを社会実装に導く

LeapMindでは今までに150社を超える企業と、DeepLearningを中心とした機械学習プロジェクトの共同開発事業を行ってきました。2012年創業のベンチャー企業になぜ大企業がプロジェクトを依頼してくださるのか、LeapMindで企業課題解決のために共同開発事業を展開するCodev (Co-development、共同開発)Divisionの事業部長を務める安村修一、同Division営業マネージャーの三室佑貴の二人に聞いてみました。


聞き手:PR/Branding Division

― 本日はよろしくおねがいします。まずはじめに、お二人の経歴と今のポジションについてお話しいただけますか?

安村)前職では三菱東京UFJ銀行(現、三菱UFJ銀行)のシステム部で勘定系ホストシステムや行内の事務支援システムの開発・企画などを担当していました。LeapMindには共同開発事業の実施担当兼PMとして入社しました。今はCodev Divisionの事業部長をしています。

三室)前職はリンクアンドモチベーションという会社でベンチャー企業を対象に組織コンサルティングをしていました。LeapMindには2016年に入社して、採用、人事、事業開発、営業といろいろやっていました。現在はCodev Divisionで営業マネージャーを担当しています。

― LeapMindに入社しようと思ったきっかけはなんだったんでしょうか

安村)海外調査でシリコンバレーに出張したことが転職のきっかけでした。当時はいわゆるIndustry 4.0が話題だった時期で、企業を見学したり現地の人と話している中で、そろそろレガシーな産業は終わっていくかもしれないなっていうのを感じて、だったら終わる側じゃなくてこれから始まる側に行きたいなと。大学の時にニューラルネットワークを研究していたので機械学習関連を視野に入れて会社を探していたら、エージェントがLeapMindを紹介してくれたんです。LeapMindは当時から製品の発表をしていたり、他のところにない取り組みをやっていて、楽しそうだなと思い入社を決めました。実際、ディープラーニングのモデル(ソフト部分)とそれを超軽量に動かすハードウェア部分まで広く研究をしていることに新規性を感じましたね。

三室)LeapMindを知ったのはホームページを見かけたのが最初です。前職で様々なベンチャー企業と仕事をさせていただくうちにベンチャーで挑戦してみたいという思いがあり、ちょうどWantedlyでビジネス側の募集がされていたので応募してみたんです。

当時、面接してもらった方が語っていたLeapMindの目指すものの内容が印象的で、ざっくばらんにAIの開発というわけではなくて、ディープラーニングという要素技術を社会課題や企業課題解決に活かしていきたいという明確なビジョンを感じたんです。それから、この業界の成長・市場拡大の可能性も魅力に感じたのが入社の理由です。

 

― お二人が所属するCodev Divisionは共同開発を多くの企業と行っていますが、プロジェクトの進め方や提案にはどんな特長があるのでしょうか?

安村)組織としてビジネス、技術、リサーチなど、それぞれいろいろなバックボーンを持ったプロフェッショナルがいて、一体となって動けるというところをLeapMindは強みとして持っていると思います。お客様の業務課題に応えるソリューションを提供するためにはそうしたメンバーが必要で、会社としてもそういう目線で共同開発をしていきたいと思っています。

― 各プロジェクトを推進している中で特にお客様から喜んでもらえている点はどういうところなのでしょうか?

安村)単純に課題感を聞いて解決策を提案する、いわゆるAIプロジェクトの受託だけではなく、お客様が本当に困っていることや現実的な解決策について細かくディスカッションしているところかなと感じています。例えば実際の現場の課題を見つけるために、お客様の工場まで同行させてもらって、実際にお客様の業務においてLeapMindは何ができるのかを一緒に考えています。そこはやはりお客様に喜んでいただいていますね。

三室)お客様のビジネスにとってボトルネックになっているところに本質的な提案ができるようにプロジェクトを進めているところが、最終的に喜ばれているのかなと感じています。社内のエンジニアメンバーとビジネスメンバーでちゃんと膝を突き合わせてディスカッションできていることがそこに繋がっているのかなと。「AIは使いにくい」という話もよく現場の方から聞きますが、お客様が実際にAIを運用できるようにするために、LeapMindのエンジニア、プロジェクトマネージャー、CR(Customer Relations)チームが連携してサポートすることができていると思っています。これはプロジェクトをご一緒したある企業の方に言っていただいたことなんですが、プロジェクト全体をアレンジしようとしてくれていたのはLeapMindだけで、多くの会社では機械学習モデルの提供のみで終わってしまうそうです。お客様が最終的に利用するところまで対応できるっていうのは我々の強いところかなと思っています。

LeapMindで対応してきたプロジェクトの開発フロー例。企画から検証・開発・運用までを一貫してサポートします。

 

― 実際にお客様からそういった声をいただけるのは嬉しいですね。他にもあれば教えてください。

安村)そうですね、自分たちで作ったものが実際の機械(商品)に入って動いているところを見せていただいて、今までにない課題を解決できているとお客様の社内でも注目されていることや、実績も出つつあるという話を聞いたときはすごく嬉しかったですね。

三室)お客様との最後のミーティングの後にショートメッセージが届いたことがあって...。「1年間ほど三室さんとディスカッションさせていただいて、勉強になって機械学習技術について詳しく知ることができました。この案件があったから今も社内で色々な自動化のプロジェクトを進められています。」というような内容だったんですけど、そのコメントをいただいたときはすごく嬉しかったです。

 

― ソフトウェアとハードウェアの両面から開発をしていることもLeapMindの特徴の一つだと思っていますが、この点についてのお客様の反応はいかがでしょうか?

三室)お客さまから聞いた話では、他のベンダーさんにはソフトウェアエンジニアしかいないところが多いので学習済みのモデルを納品して終わり、という事が多いそうです。その点、LeapMindにはハードウェアのエキスパートもいるので、例えば工場などで実際にどういう風に導入するかというところまで支援してくれそう、と言われます。

安村)最初はソフトとハードの両面の開発ができるという噂を聞いて問い合わせしてくださるお客様はすごく多いのですが、実態は少し違っています。実際にはディープラーニングを高速に動作可能なアクセラレータ回路構成の研究開発を行っているという意味で、チップやデバイスの実物を開発することは我々一社では行えません。そういった部分はパートナー企業や個別のお客様と一緒にプロジェクトを進めていくなかで、より幅広く対応できるようにしていく必要があるのではないかなと感じています。

三室)そうですね。今はアライアンスという形で様々なパートナー会社と連携して動いています。僕たちの技術で何ができるのかだけではなくて、お客さんの体験をより良いものに変えていきたいんです。そのためには、できないこととのギャップを埋めていくようなパートナーが必要だなと思っています。

 

― エッジでの実装に不可欠な、LeapMindのコア技術である極小量子化技術についても、お客さまの反応を教えていただけますか?

※LeapMindが研究開発しているディープラーニングモデル圧縮技術。ディープラーニングモデルの精度劣化をおさえつつ容量と計算量を大幅に削減できます。

三室)会社説明をする際にこういう風にディープラーニングモデルを圧縮しているんですと具体的に説明すると興味を持ってくださる方はたくさんいらっしゃいますね。

安村)極小量子化は、FPGA(Field Programmable Gate Array、設計者が独自に回路構成を設定できる集積回路)やASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向けの回路をまとめた集積回路)にディープラーニングを適用するために我々が取り組んでいる最適化技術です。もちろん極小量子化による最適化技術をすべてのお客様の課題へ適用する必要はなく、お客様の課題毎に最適なソリューションは異なることから、これまで培ってきた幅広い知見を活用して最適な提案をしています。なので、極小量子化に固執しているわけではなく極小量子化はLeapMindの持つコア技術の1つに過ぎないとお伝えするようにしています。

三室)お客様には小さい環境でもディープラーニングを動作させられるので環境に応じて様々なモデルを構築できます、と伝えていますね。自分が知る限りでは、ほとんどの世の中の機械学習事例はあまり環境の選択肢がないように見えます。GPUかクラウド上で動かす、みたいな。その点、我々LeapMindはFPGAやASICなどを含めた様々な選択肢を用意できるので、例えば物流倉庫の省人化のために自律的に動くロボットや電線点検用のドローンなど、使える電力やスペースが制限される環境でもそれぞれの業務にフィットした課題解決方法を提案できると考えています。

― そもそも企業は機械学習にどのようなメリットを求めているのでしょうか?

安村)簡単に思いつくものは省人化だと思います。単純に人を少なくできるというのも勿論そうですが、人間の目だけだと気づけなかったものが気づけるようになったり、省人化の結果、余った人的リソースを他のことに当てることができたりとか、もしかすると様々な課題が連鎖的に解決できるんじゃないかという期待があるのだと思います。より効率的に業務ができるようになり、その結果、その企業の生産効率の向上だけでなく、余力で新たな機会・価値を創出できるようになったりする可能性はあると考えています。今後もこのような需要はどんどん高まると思っています。

 

三室)省人化の先に、削減された人的リソースがもっとクリエイティブな分野に割かれるようになっていくのかなと思っています。そういう人間にしか生み出せない領域にどんどんシフトしていくと、今までに思いもつかなかったアイデアが出てくるのかなと。例えば機械に部品の検品をさせてみた時に、特定の部分によく傷があることがわかってきたとして、それならばこの工程に問題があるのではないか、みたいな分析ができたりと、人間だけでは考えつかないような事ができるようになると思っています。機械からのフィードバックを人間が受けて、人と機械が協働することで新たな考え方や価値感ができあがるんじゃないかと思っています。

― 安村さんからお客様が機械学習に求めていることの変化についてのお話がありましたが、三室さんは2016年にLeapMindに入社されてから今まででお客様からの需要が移り変わってきた、という実感はあるのでしょうか?

三室)移り変わりは確かに感じますね。2016年ごろはただディープラーニングを試したい、みたいな相談が多かった印象ですが、最近はどちらかというと業務の成果のようなところを求めていらっしゃるな、という印象ですね。どのくらいの効果があるのか? みたいなところまで見通しがないと予算が下りなくなってきたのではないでしょうか。

― 実用化を見据えてディープラーニングを導入しようとするお客様が増えた、ということですね。

安村)それはありますね。また、AIベンダーの数がどんどん増えてきているので、LeapMindとしてはそうしたことも見越してプロジェクトをお客様と共創していっていることをもっと伝えていきたい、そうしないといちAIベンダーになって埋もれていくだろうなっていうのは最近の流れとしてすごく感じてるところですね。

― 最後にお二人の思う機械学習ビジネスの魅力、面白さはどういうところにあるかお聞きしたいです。

三室)AIという言葉が広まって一番良かったのは「何かこれAIで解決できそう」みたいに様々な問題提起がされたことかなと思っています。今まで潜在的にあったものの、表面化していなかった課題に当たれるっていうのはこの業界でビジネス開発やセールスをやる上ではすごく魅力的かなと思います。課題に対して技術者と相談しながら解決策を練って提案していって新しいビジネスを創っていくように、本質的に新しい業界課題と本質的に新しい技術を組み合わせられるのがこの業界の魅力でもあるかなと思ってます。

安村)単に技術だけを追求すればビジネスが作れるかというと、そうではないと思っていて、いかにリアルなビジネスに効果的なアプローチをおこなえるかどうかというのを考えるのはすごく難しいことだし、同時にすごく楽しいことと感じています。それから、とても進化のスピードが速い業界なので、2年前の最先端のものが今ではほとんど旧時代のものみたいになっているます。そういう進化を感じられるという魅力もあるんじゃないでしょうか。そういったスピード感を楽しめる、そういう変化自体に楽しみを見いだせる人は、この業界があってるのではないかなと思いますね。

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