戦略に一貫性を持たせるための組織開発を。戦術に多様性を持たせるための採用を。

LeapMindの三室です。

現在、弊社は10ヶ国の人かつ広い年齢幅の人が在籍するチームなので、多様性について考える機会が多くあります。
さらに最近よく聞くワードなので、そもそも多様性が何のためかということを思考していました。
それを文面にしたのでアップしたいと思います。

企業経営においては(もちろん個の人生においても)、相反する2つの事象の前で決断を迫られるケースがあると思います。

その抽象度を最大限まで引き上げると、
目先の利益を優先するか、長期的に必要であろうことに投資するか。
だと思います。

そのための手段の一つに、組織における多様性(ダイバーシティ)をどこまで企業内でサステインさせるかというものがあります。
「イノベーティブなことをするために幅を持たせておきたい・・・。けど、どのようにマネジメントをしようか」といった具合でしょうか。
私なりの考えとしては、このエントリのタイトルです。


戦略に画一性を持たせるための組織開発を

企業には(もちろん個の人生でも笑)、実現したいビジョンや世界があります。
それを達成するのが1人の力では不可能な場合、チームを築きます。

ただ、複数人で同じゴールに向かい続けるのは相当難しいことです。
なぜならば、人間は思っているより非合理的で自己中心的だからです。

こんなこと言うと”なんてビジネスライクなんだ”と言われるかもしれないですが、誰も会社のビジョンを実現することという内容で雇用契約を交わしてないですから。
でも会社として、貴重な人生の時間を投じると決めて集まったチームとして、バラバラな状態でいるわけにはいきません。
だからこそ同じゴールにみんなで向かうための組織開発が必要だと思っています。

「なんで目の前のこの仕事をやっているんだっけ?」という対話の時間を作ること。
スタートはそこからです。それをブラッシュアップし続けることで、戦略に一貫性が生まれます。
もちろんこの戦略は時と場合によって変更すべきですが、
今この瞬間にいる人たちがチームとして仕事をしている理由が必要なのです。

次のステップとして、その戦略を実現するための戦術を考える必要があります。

戦術に多様性を持たせるための採用を。

ではなぜ多様性というワードが広まっているのか。
それは変化が激しくなっているからです。

昔は日本国内で一定収まっていましたが、今やスタートアップにとってもマーケットは地球全体です。
パラメーターが増えると、不確実性が増し、一筋縄では戦略遂行が困難な状況です。

その時に多様性持った戦術が重要になってきます。
あらゆるアスペクトから事象を捉えて、進むべき道を決断する必要があります。

よく1つの専門性を突き詰めるのには、10,000時間必要だと言われます。1日10時間でも約3年。
まるでジャネーの法則のように人類の歴史にとともに、流れる時間のスピードは早まっている中、その時間は非常に惜しいものです。
だからこそ今いる人材は今の分野で専門性を高めつつ、新たな専門性を持つ人材を採用する必要があると考えています。

ここで重要なのが、結果としての多様性ではなく、狙い澄ました多様性であるべきだということです。
狙い澄ました多様性は、戦略から綿密に落とし込まれた戦術より生まれると思っています。


LeapMindの場合

弊社ではDeepLearningという技術を使って、
世の中のあらゆるものに知性を植え付けることで、人々の生活をより豊かにしていきたいと考えています。

しかし、その実現のためには現状ではいくつもの壁があります。
計算量の多さから膨大なコンピューティングリソースを必要とするDeepLearningは、
まだ消費者に”AIやIoTの時代がきた”と思わせるほど実用的ではありません。
日常生活でも使うためには精度の高さだけでなく、リーズナブルな価格や、家庭でも使えるくらいの低消費電力である必要があります。

「◯◯なシーンでDeepLearning使ってみたいよね。そうするとこんな未来になりそう。」といったような会話からこういった考えは生まれます。
「でも、そうすると△△な問題が発生しそうじゃないか。」といった意見も出てきます。
議論の過程は割愛しますが、このようなプロセスを経て、
「DeepLearning自体はソフトウェアの技術だが、家電とかにも入るならハードウェアの領域にも早く踏み込んだ方が良い」
という戦略(っぽい)ものができます。

次に、「それを実現するためには」です。

・ソフトウェアエンジニアだけでなく、ハードウェアエンジニアも必要だ。
・プログラマーだけでなく、DeepLearningの研究が盛んに行われている海外の研究者を入れないと。
・ハードウェアにFPGAを使うなら、ALTERAやXILINXといった海外のメーカーが主流になりそうだから、ハードウェアリサーチャーも欲しい。
・消費者はTensorflowなどのフレームワークを使えないから、デザイン志向を持ったアプリケーション開発者が必要だ。

そして、冒頭でお伝えしたような多様なチームが出来上がりました。


結論ですが、多様性を持ちながら強い組織にするためには

1.マーケットをウォッチしながら戦略を描き続けること
2.戦略を実現するための戦術をMECEに洗い出し必要な多様性を把握すること
3.多様性を補填するための施策を実行すること

が必要だと思いました。

人事というロールにおいて必要なこと

1については、経営陣とのコミュニケーションはじめ、マーケットを俯瞰することが必要だと思います。
2については、あらゆる現場の人との綿密なコミュニケーションをとって必要要素を把握すること。
3については、色々方法があると思いますが、私はアカデミーとインダストリーの協働がこれからますます重要になると思っています。

以上となります。

Posted by 三室 佑貴